「被爆70周年 長崎原爆犠牲者慰霊平和祈念式典」
に、新宿区議会を代表して出席してきました。
前日に、長崎入りして、平和公園や爆心地、原爆資料館などを視察しました。
原爆資料館は、高校の時に修学旅行で来て以来ですので、25年ぶりです。
言葉を失うような写真の数々、被害を受けた当時の物品や建物の一部などが展示されており、祈念式典の前日ということもあって、海外の方々が多く入館していました。
展示を見て回るにつれ、
「戦争や原爆の悲惨さ」
を十分に考えさせられ、
「もう二度と戦争を起こさせない」
「この世から核兵器を廃絶しよう」
との意思を強く感じることができました。
翌日、朝からとても暑い中、9時に会場入りし、10時40分からの開式を待ちました。
開式の前に、被爆者で作られる合唱団の歌を聴きました。
地元の高校生の司会で会が始まり、本年の原爆死没者名奉安がなされ、式辞、献水、献花と続きました。
11時02分、原爆が投下された時間になり、一同黙とう。
黙とうを終え、田上富久 長崎市長から、長崎平和宣言が行われました。
「平和宣言」では、
「核兵器は存在してはならない。そして、二度と戦争をしてはならない。長崎にとっても、日本にとっても、戦争をしないという平和の理念は永久に変えてはならない原点です。今、戦争の記憶が私たちの社会から急速に失われつつあります。」
と危機感が示されました。
「国の安全保障は、核抑止力に頼らず、未来を見据え『核の傘から非核の傘への転換』を検討して下さい。」
と訴えました。
最後に、
「国会では、国の安全保障のあり方を決める法案が審議されている。70年前に心に刻んだ誓いが、日本国憲法の平和の理念が、今揺らいでいるのではないかという不安と懸念が広がっている。政府と国会には、この不安と懸念の声に耳を傾け、英知を結集し、慎重で真摯な審議を行うことを求めます。」
と締めくくられました。
次に、
被爆者代表の谷口稜曄さん
「平和への誓い」です。
「集団的自衛権の行使容認を押しつけ、憲法改正を推し進め、戦時中の時代に逆戻りしようとしている。」
と安倍政権の危険性を指摘し、
「平和を願う多くの人々が積み上げてきた核兵器廃絶の運動、思いを根底から覆そうとするもので、許すことはできません。」
と思いを述べられました。
児童合唱の後に、安倍総理の来賓挨拶です。
「非核三原則を堅持しつつ、核兵器のない世界の実現に向け、国際社会の核軍縮の取り組みを主導していく。」
と話す中、
遺族席から
「犠牲者が安らかに眠れないよ」
との呟きがとても印象的でした。
平行線をたどる思いからの、冷めた空気感が会場全体に流れていました。
最後に「千羽鶴」の合唱があり、閉会へ。
「武力に頼らず、対話による安全保障の仕組みづくり」
「国境や世代を超え、戦争や核兵器の悲惨さを語り継ぎ、核兵器のない世界の実現」
など、被爆地の方々の思いのみならず、平和を求める全ての思いをしっかり受け止め、私も活動していきます。
戦後70年、大きな節目を迎えるにあたり、改めて平和を希求し、行動、実現していく大切さを胸に刻んだ、2015年8月9日の長崎でした。