地方財政セミナー

2025年01月31日

本日の午前中は、新宿区の来年度予算案の説明を受けました。

予算案としては、物価や賃金、金利等の上昇を前提とし、区の抱える各種課題に備え、限られた財源を選択と集中により配分を図ったとのこと。

また財政では、特別区税や特別交付金の増収が期待できるものの、物価の上昇に伴う調達コストや人件費の増に充当するため、引き続き予断を許さない状況です。

各種の支援強化・拡充や見直しについて、説明を受け、所々において課題解決に努めていることが理解できました。

予算案と併せて、第三次実行計画を更に読みこんだ上で、突合せなどを行ない、来月19日からの予算議会でもある第1回定例会で議論や提案をしていきたいと思います。

 

午後は、「2024年度地方財政セミナー」にオンラインで参加しました。

毎年この時期、恒例の勉強会ですが、中身がハードでいつも頭から煙の出る思いです。

まず、元鳥取県知事の片山善博大正大学地域構想研究所所長「透明性と説明責任を重んじる財政運営」の講演です。

「ミッションの確認と共有」による目的の明確化、「情報公開の徹底」によるなれ合いや口利きでの政策決定を改める、「予算編成の透明化」による議会やマスコミの変化と自治体改革、「議会中心主義」による合意形成、「ケーススタディ」による計画の変更など、県知事の時の経験などを基に分かりやすく説明がなされました。

これまでのやり方を大きく変えて、風通しの良い環境整備により健全な県政が生まれるとのお話は非常に共感するものであり、住民参加と自治の確立における肝について十分に理解することができました。


次に、「令和7年度地方財政の姿」について、神門総務省自治財政局財政課長からお話がありました。

まず、物価上昇局面における税負担の調整など、令和7年度与党税制改正大綱での地方税のポイントが説明され、続いて令和7年度地方財政対策のポイントが語られました。

物価高への対応はもとより、こども・子育て政策の強化に係る地方財源の確保、安全・安心なくらしを実現するための地方独自の防災・減災対策、行政の効率化・地域の課題解決等のためのデジタル投資の推進など、通常収支分での詳細や個別の事業が解説された後、広範に渡り様々な措置が見直されたとして講演は締めくくられました。

 

次は、「地方財政分析の実践報告~大分県内自治体の財政状況推移」について、大分県本部竹田市職員労働組合・自治体自立専門部会の園田氏と飛田地方自治総合研究所副所長からお話を伺いました。

園田氏からは、「誰もが分かる自治体財政」というテーマを掲げ、決算カードを用いて各自治体財政の概要を知る方法について研究してきた経緯が語られた後、経常収支比率と財政構造の硬直度の関係について説明がありました。

また、経常収支比率推移の要因分析について、大分県のデータを基に解説がありました。

その後、飛田副所長との掛け合いで、財政分析のあり方や決算カードと財政状況資料集の活用の仕方についての説明から始まり、地方財政の構造や財政指標など決算データみるポイントについてお話がありました。

 

続いて、地方自治総研の其田氏から「2025年度地方財政対策の分析とまとめ」についての話がありました。

本日の講演の振り返りをしながら、各自治体での財政の考え方について意見が語られて、セミナーは締めくくられました。

 

本日の講演全てが非常にためになるもので、これから予算議会でもある第一回定例会が始まり、財源や予算について、質疑が続きますので、十分に参考にさせてもらおうと思います。

がっちり6時間、それぞれ難しい講演でしたが、定例会を前に頭を鍛え直す良い機会となりました。

 

夕方からは、連合新宿の幹事会に出席です。

年間のスケジュールが確認された後、役員人事などについて報告がありました。

また、政策・制度要求の回答について報告がなされました。

なかなか検討段階から脱することができないものに関しては、予算委員会など議会でもプッシュしていくことになります。

一つでも要求が叶うよう、私も議会で声を挙げていきたいと思います。

 

アーカイブ

ページトップへ