本日は、10時から本会議が開かれました。
午前は、昨日に引き続き代表質問が行われ、トップバッターで会派を代表して久保さんが登壇です。
「令和5年度予算とコロナ禍において区民生活を守る施策について」
「少子化対策について」
「AIオンデマンド交通について」
区長に質しました。(私の提供した「少子化対策について」は下記に掲載します。)
午後は一般質問となりました。
私は、14時45分に登壇し、「公立校の教員不足について」、教育員会に質しました。(全文は以下に掲載)
一般質問後、昨日に各委員会で審査した議案などが採決されました。
続いて、議案説明と委員会付託がなされ、本日の本会議後は閉会。
本会議後は、予算委員会が設置され、24日からの予算審査が始まります。
委員長会も無事に終え、本日の議事は全て終了となりました。
「少子化対策について」(代表質問へ提供)
政府は、「異次元の少子化対策」の実現に向けた議論を始めました。そこでは、「子ども・子育て政策は待ったなしの先送りのゆるされない課題」と述べられ、「児童手当などの経済支援の強化」、「幼児教育や保育などのサービス拡充」、「育休制度拡充を含む仕事と育児の両立支援策の強化」が柱となるとのことです。
また、国では、所得制限の廃止を含め支給条件の緩和などの議論が進む中、東京都も少子化対策として新年度から、都内に住む0~18歳の子ども1人に月5000円を給付する方針を明らかにしました。
そうした中、新宿区でも新年度入学を迎える新小学1年生に5万円・新中学1年生に10万円、区独自の入学祝金を所得制限なく支給することになりました。また、臨時ではありますが物価高騰等緊急対策として、学齢期の子どもに学用品費等支援臨時給付金として2万円も所得制限なしで支給します。
これまで、「児童手当の所得制限は、仕事を頑張ると損をする仕組み」との声も多く、この度のそれぞれでの取り組みは素直に評価するところです。一方で、厚労省や内閣府の調査によると「児童手当の効果は経済効果以外にはない」とし、「予算は保育士の処遇改善や配置基準の改正、保育施設の充実など子育てしやすい社会の整備に充てるべき」とする声も挙がっているところです。
いずれにしても、少子化の加速が大きな問題となっている中、ただお金を配るだけではなく、働きながら育てられる環境や子育てを楽しくできるコミュニティなど、しっかりと安心して子育てできるよう支援の仕組みを整えることが、この国の未来に対する責任と考えます。
他の自治体などでは「子育てするなら明石」と謳い、明石市では子育て支援の5つの無料化など「こどもを核としたまちづくり」を進めて出生率や人口の増加に繋げています。
そして、毎月おむつや子育て用品をご自宅に届け、その際、育児の不安や悩みを聴いたり、役立つ情報を伝える「おむつ定期便」や学校給食の完全無償化、公共施設の入場料無料化など特色ある施策もあり、区も参考にすべきと考える取り組みがあります。
そこで伺います。社会全体で、子育てを支援しよう、少子化を改善しようと大きなアクションが起きる中、新宿区でも一層の支援拡充を行う必要があるものと考えます。明石市の取り組みについてはどのように評価しているのか、また、少子化対策として、区のお考えになる子育て支援の更なる取り組みについて、ご所見を伺います。
少子化問題としては、出生数低下がよく取り上げられます。そして、出生数低下の原因の一つとして、出産や産前産後の費用が大きな負担となることが挙げられています。
新宿区は来年度、産後ケア事業を拡充し、不妊治療事業を新たに開始することにより少子化対策に取り組まれることは大いに評価します。
一方で出産費用に関しては、子育て支援に関する提言を行う団体「子どもと家族のための緊急提言プロジェクト」の調べによると、健康保険からの出産育児一時金の42万円で出産がまかなえたとする人は、全体のわずか7%で、自己負担額が19万円以上だった人は全体の半数に上ったとのことです。また、東京都は、都道府県別の平均出産費用が55万円超と全国で最も高く、東京23区のど真ん中にあたる新宿区ではそれ以上の負担が予想されます。来年度から、出産一時金が50万円になりますが、それでも自己負担額が発生するのは避けられそうにありません。そこで、お隣の港区などでは出生数の低下を改善しようと区独自で出産費用の上乗せを行っています。
そこで伺います。出生数の低下を改善するため、新宿区でも出産費用の上乗せを検討すべきと思いますがご見解を伺います。
「公立校の教員不足について」(一般質問)
教員が足りず、学校に本来配置されるはずの人数が満たされない状況が、文部科学省の令和3年5月1日時点での調査で、全国の小中学校などの4.8%で発生しているとのことです。この最新の数値はまだ発表されていませんが、最近の状況を考えるとさらに広がっているものと思われます。そうした教員不足の学校では、担任などを管理職が代理で務める事態も起きており、その背景には休業・休職者の増加や特別支援学級数の増加、教員志望者の減少があるとされています。休業・休職した正規教員に代わるフルタイムの臨時的任用教員や非常勤講師を雇っても足りない状況が続いているとのこと。本区においても、昨年9月の時点で12名の欠員となっており、代替教員の確保にご苦労されたものと承知しています。
また、こうした事態に陥った際、教員OBにお願いし、代打を担ってもらうケースもあるようですが、そうした方々は新たな指導科目や指導要領、ICT化などに対応できるか不安をもつことも多く、児童・生徒に不利益が生じることになるのではないかと心配してしまうケースもあるようです。
教員不足のこうした緊急的な状況の解決にあたり、人事に関しては東京都が決定していくということですが、区としてはどのように都へ意見しているのか、また区としてもどのような対応がなされてきたのか、これまでの対処について、お聞かせください。
また、コロナ禍以前より、教員の精神疾患による休職者数が高止まりしていることが教員不足の大きな一因としてあげられてきました。そして、報道などによれば、コロナ禍の影響が長く続いてることにより、非常に長い間ストレス下にさらされ状況が悪化しており、文部科学省の調査では令和2年度に5203人だったものが、令和3年度には5897人に増加していることが分かりました。
昨年、私たちの会派から「メンタル面でのケアに関して何らかのサポートをつけるべきと考えますが」と質問したところ、「状況を把握している副校長に、職員に対するメンタルのサポートやそういった視点を持ってもらうという研修を毎年実施しています」、「スクールカウンセラーからストレスの対処法などについてお便りを出したり、面談などにより未然に心のケアを保つような取組にも力を入れている」とのお答えでした。
有識者からは、教員のメンタルヘルスについて心配をする声が多くあがっており、①コロナ禍による不安とストレスが大きいこと、②コロナ禍により児童生徒へのケアに複雑さが増している影響、③本来業務である授業やその準備に集中しにくい環境などが理由で負担が増していると指摘されています。多忙な教育現場に逆戻りするとの意見もあり、教員のメンタルケアについて、改めてどのような対策をお考えか、お聞かせください。
また、教員を生業とすることが敬遠されていることも教員不足の要因とのことです。理由は様々あるようですが、多忙が大きな懸念となっているようです。課題解決に向けて、更なる教員の働き方改革が求められる中、学校と保護者の連絡手段をデジタル化する取り組みが進んでいます。欠席や遅刻、その他の様々な申し送りなどにおいて、アプリを活用し教員と保護者の負担を軽減する取り組みは、簡易に取り入れることができるとのこと。新宿区でも、連絡アプリの活用を検討されてはいかがか、教育委員会のご見解を伺います。
また、給食費や行事参加費などの徴収に、キャッシュカードやスマホ決済などのキャッシュレスサービスを用いる自治体もあります。こちらも教員を含む学校関係職員と保護者の負担軽減になると評判になっています。こうしたサービスの活用について、教育委員会のお考えをお聞かせ下さい。