本日は、「2023年度地方財政セミナー」にオンラインで参加しました。
毎年この時期、恒例の勉強会ですが、中身がハードでいつも頭から煙の
出る思いです。
まず、財務省顧問の矢野康治氏「わが国の財政について」の講演です。
これまで、歳出は一貫して伸び続ける一方、税収はバブル経済が崩壊した1990年度を境に伸び悩み、 その差はワニの口のように開いてしまい、借金である公債の発行で穴埋めされてきたと始まり、また足もとでは、新型コロナウイルス感染症への対応のため、歳出が拡大してるとのこと。
歳入歳出のみの話だけでなく、債務残高、社会保障、高齢化率にも話はおよびトータルでの財政状況を理解することができました。
消費税の特徴とあり方、諸外国との国民負担率の比較などの説明もあり、最後は「民主主義を守ることは、財政規律にある」と締めくくられました。
質疑では、税収増のカラクリが分かりやすく述べられていました。
「財政出動は赤字を増やすだけ」など、全般的に腹をくくった講師の包み隠すことのない講演は非常に聴きごたえのあるものでした。
次に、総務省自治財政局財政課長の新田一郎氏の講演「令和五年度地方財政の姿」を聴きました。
まず、地方財政収支や地方財政計画のポイントが語られ、財政運用の硬直化が進んでいるとのこと。
続いて、物価上昇と消費税増、歳出の推移が説明された後、地方財政対策の詳細について細かく解説がなされました。
最後に、議会についての現状認識と課題が語られ、議会に期待されることが述べられて講演は締めくくられました。
最後は、地方自治総研の飛田氏から「地方財政をめぐる動向と課題」の講演です。
地方財政計画とはとの説明から始まり、地方財政計画の役割とその重要性についてお話がありました。
今回は、財源保障と人件費に焦点が当てられて話が進められ、財源や会計決算などの解説がなされました。
最後に、今後の地方財政の展望が語られ、講演は締めくくられました。
これらの講演は、非常にためになるものです。
これから予算議会でもある第一回定例会が始まり、財源や予算について、質疑が続きますので、十分に参考にさせてもらおうと思います。
がっちり4時間、それぞれ難しい講演でしたが、定例会を前に頭を鍛え直す良い機会となりました。