代表質問 終了!

2022年06月09日

  本日は、10時から本会議が開かれました。   代表質問が行なわれ、私は2番手での出番となり、11時を過ぎたところでの登壇でした。   手前みそですが、しっかりと区長や教育委員会にコロナ対策の方針や影響の出ているところへの手当てなどを質せたものと思います。   質問の全文は以下に掲載します。     「新型コロナウイルスワクチン接種と学校等の行事再開について」 今回の新型コロナウイルスワクチン四回目の接種は60歳以上の方、18歳以上60歳未満で基礎疾患を有する方、重症化リスクが高いと医師が認める方を対象者としました。本区でも5月25日から接種が開始されました。現在使用されているワクチンは流行中のオミクロン株に対し、感染や発症を防ぐ効果は限定的であるものの、重症化を抑える有効性は確認されています。四回目接種を先行実施している他国でも、年齢層にやや違いがあるものの、高齢者とリスクのある人はおおむね接種の対象となっています。重症化の予防に重きを置いた今回の政府の対応は理解するものです。 しかしながら、三回目の接種は全体的に遅れ気味で、本区では5月24日現在、65歳以上では85.6%、60歳~64歳では77%、以下、年齢が下がるにつれ、接種率も低下していく傾向で、20歳代では34.1%、12歳~19歳では26.4%となっています。自治体や医療機関は、三回目と四回目の接種を同時並行で行わなければなりません。一、二回目の接種の時や昨年末に始まった三回目接種の時も政府から接種実施のスケジュールが前倒しされ、困惑した区市町村は少なくありません。 まず、本区としては現在までの三回目の接種率についてどのように検証されているのか、お聞かせ下さい。 また、現在は主にファイザー社製と武田モデルナ社製のワクチンを使用していますが、この異なる二社のワクチンを交互接種することについて「危険性があるのではないか?」という誤解が生じていることも三回目の接種が進まない原因の一つではないかと思いますが、この点は如何でしょうか? 次に四回目のワクチン接種について伺います。 すでに接種対象者には、接種券が届いているようですが、「接種券がきたけど、接種した方がいいのか?」「三回接種したし、感染者も少なくなってきたので四回目は打たなくてもいいかな?」というような声も間々聞かれます。区としてはこの四回目の接種について、対象者にどのような発信をされるのか、お聞かせ下さい。 また、この対象者には「18歳以上60歳以下で基礎疾患を有する方」とありますが、自治体がこれをどのように把握するかを伺います。対象者の疾患は、呼吸器疾患や心臓病、腎臓病、糖尿病、BMI30以上の肥満の方などが挙げられています。厚生労働省は、60 歳未満の基礎疾患を有する方等に対する接種券の発行方法として、「対象者の申請により接種券を発行する」、「接種会場において接種券を発行する」、「接種券情報が印字されていない予診票を接種会場に据え置く」という三つの方法を示しており、医師の診断書が無くとも接種を柔軟に認める方針とのことです。対象者が確実に接種出来る環境を整えるため、区としてはどのようにお考えか、お聞かせください。 次に、本区での四回目の接種会場について伺います。 集団接種会場として、区役所第一分庁舎、元気館、聖母病院、東京山手メディカルセンターに場が設けられました。また、落合地区ではワクチン接種実施医療機関が少ないことから、急遽7月と8月に落合第二地域センターでの実施が決まったところです。個別接種は、医療機関や高齢者施設、障害者施設への約140ヶ所程度の巡回接種となっておりますが、この中で集団接種会場として、 これまで使用されていた各地域センターは一ヶ所しか使用されません。これまで、各地域の身近な地域センターで接種された方は多く、それが無くなり、区施設においては三ケ所のみということで不便を感じる声を耳にします。かかりつけ医がおらず、区施設で接種を希望される方にとっては、移動するのが面倒という方もいらっしゃいます。区がまかなう何等かの移動手段を考えておかなければ、接種率が低下してしまう恐れもありますが、この点はどのようにお考えか、お聞かせ下さい。 次に、小中学校や幼稚園等における行事の開催の判断基準について伺います。 各地の学校等で、コロナ禍における活動制限を緩める動きが出ていますが、感染防止対策を講じながら行事を復活させる、対面で給食を食べることを認めるなどの動きが出てきました。感染が収束しないまま日常を取り戻そうとする背景には、長期間の制限が子どもに与える影響が大きいことへの危機感によるものと思います。 本区におきましても、校内行事や校外への日帰り行事、水泳指導、部活動やクラブ活動、宿泊行事等について、「今年度は緊急事態宣言や蔓延防止等重点措置が適用されたとしても、出来る限り通常の教育活動を実施する」とのことです。 その一方で、こうした緩和策に慎重な自治体も少なくないようで、三月の蔓延防止等重点措置解除後も、部活動の合宿をなるべく控えるよう学校側に求めるなど、一定の制限を維持し、近く行われる運動会では、昨年同様に種目の制限による短縮などがなされるケースもあるようです。感染状況がどうなるかわからず、不安を訴える保護者もいるとのこと。本区では、先月にも児童の感染が確認され、学級・学年閉鎖をした小学校が複数ありました。 そこで質問ですが、「本区は出来る限り通常の教育活動を行う」との方針を打ち出しましたが、こうした判断の基準について、ご見解を伺います。     「DVや児童虐待への対策強化について」 警察の犯罪情勢統計にて、昨年把握した配偶者などパートナーからの暴力被害(DV)は、18年連続で最多となりました。また、虐待の疑いがあるとして児童相談所に通告された子どもは17年連続で過去最多を更新したとの発表がありました。 新型コロナウイルス感染拡大により、外出自粛の要請などで生活不安やストレスが強まり、そうしたことを原因とするDVや児童虐待の深刻化が懸念されています。内閣府の調べでは、前年比でDV被害の相談件数が1.6倍以上となっており、「コロナ禍に伴う収入減や生活不安が家庭内で弱い立場にある女性や子どもへの暴力につながっている」とのこと。そうしたデータなどを受けて、国も急速な被害の増加に対応強化を図っているところです。 また、警察庁では新型コロナウイルスの感染拡大による外出自粛の影響などで潜在化しているおそれもあり、「被害のきっかけとなる情報の把握に努める」としています。そうした点を踏まえると、区でも早急な対応が求められることは言うまでもありません。 そこで伺いますが、まず区のDVや児童虐待について、相談件数の推移をお聞かせください。 長引くコロナ禍により、職を失う、または休業等を余儀なくされ、経済的にも一層厳しい状況に追い込まれていく家庭も増えていく中、改めてそうしたDV相談や児童虐待に係わる相談体制の強化が必要と考えますが、それぞれの課題解決に向けた取り組みについて、お考えをお聞かせ下さい。 家庭にいる虐待リスクのある子どもの安否や環境の確認など見守りに児童相談所や学校などが苦慮していると聞きますが、そうした点の打開策として江戸川区の児童相談所などではLINEのビデオ通話を利用し、訪問の代替とする取り組みなどがなされています。「オンラインでうまくいくか」との懸念もあったようですが、会話もしっかりでき、室内の様子や子どもの表情も見ることができ、十分に機能することが分かったとのこと。もちろん、子どもの確認は訪問が基本であることは言うまでもありませんが、直接の面談が難しい状況は今後も発生していくものと思います。コロナ禍の状況では特に、保護者の抵抗感をなくし、つながりを作る方法をしっかりと追求していく必要がありますが、江戸川区の取り組みなどは十分に参考になるものと思います。 コロナ禍により以前のような訪問や対面での聞き取りによる相談や支援が難しくなったケースもあろうかと思いますが、DV相談や児童虐待の相談にオンラインを導入する、またはそうした点の強化が図られたなど、状況に即した対応について、区のご見解を伺います。 続いて、DV更生プログラムについて伺います。 これまで区は、男女共同参画の催しとして、様々な啓発講座を開いてきました。以前、私も参考までにと「デートDVとは」との講座を受けてみましたが、とても分かりやすく、なるほどとうなずかされることが多く、非常にDVへの理解が進んだものと思っています。引き続き、こうした取り組みに力を入れてもらいたいと思いますが、残念なこととしては男性の参加が少なかったことです。DVを未然に防ぐという根本的な対策として考えれば、性別に左右されることなく、多くの方への啓発が必要であることは言うまでもありません。そこで伺いますが、男女共同参画のこうした講座などにおいて、もっと男性が参加するような工夫が必要と思われますが、区の取り組みについてのお考えを伺います。 また、DVを未然に防止するためには、「成人になってからの啓発や教育では遅い」との声が有識者から聞かれます。そこで伺います。男女共同参画で実施されているDVに関する講座を、中学校の出前授業などで取り扱うなど、早期の啓発に努めるべきと考えますがいかがでしょうか。教育委員会のご見解をお聞かせください。 そうした意識啓発など対策が進む中、内閣府はこれまでDV加害者が行為をやめるために受ける更生プログラムをNPOなど民間団体主導から、自治体の事業に位置付けるとし、自治体向けの基礎的ガイドラインをまとめています。こうした動きを受け、区では更生プログラムについて、どのようなお考えをお持ちか、ご見解を伺います。 また、これまでの更生プログラムの受講状況は、全体のごく一部にとどまり、途中でやめてしまう人も多いとのこと。この時点でも、すでにこうした事業の困難性が垣間見えますが、十分に心して、取り組みにあたっていただきたいと思います。また、警察や児童相談所などとの連携も必須で、そうしたところからも更生プログラムへの受講へつなげるよう努めていくなど、課題も多いとのこと。取り組みを検討していくにあたり、そうした部署との連携体制はどのように構築していくのか、お考えを伺います。     「リカレント教育について」 コロナ禍により、多くの方が失職や転職を余儀なくされ、社会全体にも大きな影を落としています。そうした中、学び直し(リカレント教育)に注目が集まっており、暮らしや社会経済の立て直しに向けた取り組みとして、国や自治体からの支援を求める声も大きくなっています。 新型コロナの影響で勤務先の業績が悪化したり業務が変わったりして、不安を覚えた社会人は少なくありません。独立行政法人「労働政策研究・研修機構」が実施したコロナ禍による影響を調査した結果では、4割が「雇用や収入に影響があった」と回答し、収入減のほか業務内容や雇用形態の変更も挙げられていました。公益財団法人「日本生産性本部」が行なった調査では、47%の方々が「自身の雇用に不安を感じている」と答えており、ポストコロナも見据えた働き方が、今後の日本経済にも大きな影響を及ぼすことは言うまでもありません。 コロナ禍を機に社会人のリカレント教育の動きが広がっており、働き方の変化に対応するため、テレワークで空いた時間を使ってスキルを身につけようとする人が多くなったとのこと。オンラインの活用が進んだことも、これまで国が進めてきた学び直しの環境整備を後押ししています。 ビジネススクールなどの動画学習サービスを受講する会員数はコロナ以前と比べると倍増となっており、特に20代の利用者が増えたようです。1人当たりの学習時間もコロナ後に伸び、テレワークで生まれた隙間時間を学習に費やす人が増えたとみられ、有識者は「定年まで会社に残れるのかと不安になり、スキルを磨く必要性に気付いた人が多い」とみています。 文部科学省は働きながらでも、大学で柔軟に単位を取れる制度作りなどを進めており、16年度に約50万人だった大学や専門学校などで学ぶ社会人を、22年度までに100万人に増やす計画を掲げています。また、内閣府の調査では「社会人となった後に大学などで学んだ/学びたい」と答えた割合は36%にのぼっており、必要な支援としては「学費など経済的な支援」が全体の42%と一番に挙げられていました。 有識者からは、「オンラインの活用で、様々な環境にいる人でも学びやすくなったことや、終身雇用が崩れる危機を感じた人の急増がリカレント教育推進に拍車をかけているが、新型コロナウイルスの影響を受けて離職を余儀なくされた方の再就職に向けた学び直しなどのことも考えると、学費の支援などで使いやすい仕組み作りが更に必要だ。」と、今後の課題が挙げられています。 そうした流れを受けて、お隣の文京区などでは、「文京区リカレント教育課程受講料助成金」として、コロナ禍により職を失った方などを対象に、再就職に向けた支援の一つとして、リカレント教育にかかる受講料への助成を行っています。 そこで伺います。コロナ禍により離職を余儀なくされた方々の再就職に向けた支援はもとより、現状の雇用への不安などからポストコロナを見据えた働き方を考え、リカレント教育を望む区民に対して、区も受講料の助成など支援をすべきではないでしょうか。リカレント教育への取り組みについて、区のご見解をお聞かせください。     「小1問題について」 幼稚園や保育施設の5歳児向け教育プログラムを新たにつくろうと、文部科学省の諮問機関である中央教育審議会が議論を進めています。 幼児教育・保育は、2019年に無償化され、共通のプログラムにより、全ての5歳児に一定程度の学びの質を保障した上で、小学校入学後に集団生活になじめなかったり、先生の言うことが理解できなかったりする「小1問題」の解消を図る狙いもあります。 幼児期の教育には、「幼稚園教育要領」や「保育所保育指針」など一定の方針はありますが、教科書といったものは存在しません。子どもが集団生活になじめない「小1問題」に悩む小学校にとっては、幼児教育が何を目指しているのかが分かりにくく、そうした点での改善のために文科省は「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」として10項目を明示しましたが、達成すべき目標と捉えられるなど誤解も多く、具体的な手引きが必要とのことで、これに着手することになりました。中央教育審議会では議論をまとめ、文科省が全ての園に周知し、一部の地域では幼保小ともにカリキュラムを開発するモデル事業を行なうとのこと。 また、中央教育審議会の特別委員会では、「幼保小の架け橋プログラム」として、幼児教育についてだけでなく、幼児期の学びを生かせるような小学校教育についても検討がなされています。「小学校の先取りや行き過ぎた教育にならないようにしなければならぬ」との声がある中、遊びを基本とする従来の幼児教育を踏まえ、質の高い学びにつながる工夫が盛り込まれる見込みで、小学校で情報端末が全員に配布されていることから、その活用例にも言及する見通しのようです。 そこで伺います。先進的な自治体では、幼稚園や保育園が小学校との相互理解を進めるために、保育職員と教員の合同研修を行ない、協働で年長の終わりから小1の始めまでの学びの具体例を盛り込んだ接続マニュアルを作成するなど、すでに取り組みがなされています。こうした「小1問題」の解決に向け、幼保小の連携、協働について、区及び教育委員会ではどのような取り扱いとなっているか、お聞かせください。 また、幼児期の教育や保育を担う施設は様々あり、施設によって方針や学びの形も多様です。どの施設でも平等に質の高い幼児期の学びをうけられることが肝要と考えますが、質の確保に向けてどのような取組をおこなっているのか、区と教育委員会のご見解を伺います。  

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