本会議(9/22)

2021年09月22日

  昨日、本日と本会議が開かれ、昨日は代表質問、本日は代表質問と一般質問が行われました。   本日の代表質問のトップバッターは、私たちの会派を代表して久保さんが登壇しました。   「令和2年度決算と今後の区政運営について」 「新型コロナウイルス感染拡大防止について」 「子どもを取りまく新型コロナウイルス感染状況について」 「介護職員不足について」 質問しました。(以下に全文掲載)   ちなみに、私が提供した質問は「子どもを取りまく新型コロナウイルス感染状況について」、「介護職員不足について」の2問です。   午後の一般質問は、田中さんが「高齢者の命を守る施策について」、志田さんが「コロナ禍における自殺防止対策について」、それぞれ質しました。   一般質問終了後は、先議の人権擁護委員について諮問案件3件を採決し、今定例会にかかる議案の説明と委員会の付託を終えて、17時を前に本会議は散会となりました。   本会議終了後は、決算特別委員会が設置されました。   今回の決算委員会は、私たちの会派からは田中さん、志田さんが出席します。   緊張感のある丁々発止のやり取りを期待します。   決算委員会後は、委員長会が開かれ、委員会の進め方やコロナ感染対策について確認がなされ、ほどなく散会。   本日の議会日程は17時半に全て終了です。     =2021年第三回定例会 立憲民主党・無所属クラブ代表質問=   「令和2年度決算と今後の区政運営について」 令和2年度予算編成時においては新型コロナウイルスの感染拡大がここまで長引くとは予想出来ない状況下での策定でありました。そして、新型コロナウイルス感染収束の先行きが不透明な中、感染拡大防止対策に加え、中小企業対策など新宿区の区政運営は大変困難な一年間であったと思います。国や東京都の様々な施策においてその有効性やスピード感の無さが問題視されるなか、新宿区は臨時議会を3回開催して対応された事は一定の評価をいたします。そして、今後も区民に寄り添った柔軟で機動的な区政運営がより一層求められます。 今現在は、最大の感染拡大となった第5派が完全に終息したとは言える状況ではなく東京都は9月30日まで緊急事態宣言が延長され区民の不安はこれからもまだまだ続くと思われます。 そのような中、今後の区民生活の安心・安全をしっかりと確保するためには「感染拡大の防止」と「生活基盤の安定」を同時にそして、スピード感を持って区政運営を進めていくことが必要です。ここでは令和2年度決算と今後の区政運営について伺います。 まず経常収支比率と執行率についてお聞きします。 今決算では経常収支比率は84.0%となりました。昨年は81.5%で一昨年は80.8%でしたが、一般的に経常収支比率は80%を超えると財政構造の弾力性の硬直化の懸念があると言われています。このことについては9月1日付に副区長名で出された依命通達でも「特別区交付金の大幅な減少などにより財政の硬直化がさらに進んだ」としています。そして「こうした傾向は、今年度においても改善される見込みはなく、厳しい財政運営が想定される」と職員に通達されました。 ここで伺います。令和2年度における経常収支比率84%の認識と硬直化打開のための取り組みについて区長のお考えをお聞かせください。 続いて事業の執行率についてお聞きします。 令和2年度決算では事業の執行率は94.4%でした。昨年度は94.8%であったので新型コロナウイルス感染拡大前と変わらない水準と言えます。しかし、令和2年度は新型コロナウイルス感染防止の観点から密を避けるため多くのイベントが中止されました。イベントだけでなくその他の事業でも中止や縮小されたものが多数ありました。そのような状況においても執行率が94.4%と高かったのは年度内での予算の流用や令和2年度2月補正での整理などが要因かと思われますが、令和2年度の94.4%の執行率について区長の認識をおたずねします。 また、それぞれの事業評価を行う際、平常時の指標である事務事業の見直しは「原則として2年間連続して執行率が95%未満、不用額200万円以上の事業について経費を削減する」という基準ではコロナ禍の状況においては正確な評価が行えないと考えます。コロナ禍における事業の執行率をもとに単純に判断することは、区民にとって欠かせない事業や必要とするイベントなどを見極められない可能性があると考えますが、来年度の予算編成において事業評価の在り方と執行率の考え方について区長の見解をお聞かせください。 次にオリンピック・パラリンピック関連事業について伺います。 令和2年度予算ではオリパラ関連事業の当初予算は約36億円でしたが新型コロナウイルスの感染拡大で様々な事業が影響を受けたことと思います。オリンピック・パラリンピック関連事業の決算額と事業の総括をお聞かせください。また、実施した事業の中には今後も継続していく事業もあるかと思いますが代表的なものをお聞かせください。 最後に今後の区政運営について伺います。 コロナ禍において区の歳入の大幅な減少が心配されてきましたが、歳入については令和元年度決算額が約1498億円だったのに対して2年度は約1877億円となり約379億円増えています。また、コロナ禍における様々な施策展開による緊急的な財政支出により基金の大幅な取り崩しも心配されていましたが、2年度末の基金残高は約607億円で区債残高は約204億円となりその差額は約403億円で昨年に比べ約13億円増加しました。この状況を区長はどのように分析しているのか、また今後の中長期的な財政見通しと、当面の間続くと思われるコロナ禍での緊急的な財政支出についてと区政運営をどのように行っていくおつもりなのかお聞かせください。   「新型コロナウイルス感染拡大防止について」 第5波と言われる今回の感染拡大は、一番の懸念であった医療崩壊を招いてしまいました。そして本来入院して治療が必要な患者が自宅療養を余儀なくされ、残念なことに自宅で容体が急変し亡くなられる事例が多数発生しました。新宿区においても8月12日に過去最多の557人の感染が確認され、8月20日には自宅療養者が1435人となりこちらも過去最多の数となりました。このことは自宅療養を余儀なくされる患者本人だけでなく同居の家族にとっても容体の急変の心配や自分への感染の不安など大きな負担が強いられます。 まず自宅療養者対策について伺います。 新宿区では自宅療養対策として自宅療養者の健康確認を訪問看護ステーションに委託する事業が今定例会において補正予算に計上されています。この事業は保健所の負担を減らし自宅療養中の感染者の体調悪化を素早く把握し重症化のリスクを減らすこととなることは大いに評価します。本事業は保健所が医師の往診の対応が必要な中等症の患者が対象となるということですが、往診の必要性はどこがどのような基準で判断するのかお答えください。 また、訪問看護ステーションが保健所や医療機関との情報共有と連携をしっかり行わないと患者の命に係わる事態が発生する懸念がありますがその点はどのように行っていくおつもりなのかお聞きします。 さらにはこれまでの対応窓口であった保健所以外の窓口が出来ることや夜間は東京都の窓口対応となることなど区民が混乱しないことが求められますが区民への周知はどのように行うのかお聞かせください。 次にこの事業の拡大について伺います。 本来は軽症者であっても自宅療養ではなく隔離して経過観察を続けることが最大の感染防止策であることは言うまでもありません。第一義的には国で責任を持って行うべきだと思いますが、生命の危機に瀕する可能性のある自宅療養者を減らすためにも、その家族が安心して生活するためにもこの事業を往診を必要とする患者だけでなく区内の全自宅療養者が利用出来るよう拡大すべきだと思いますが今後の自宅療養者対策も含めてお答えください。 また、自宅療養者を減らすためにはホテルなどでの療養を自治体で推進することも検討するべきだと考えます。多くの宿泊施設に恵まれ、災害時協定を結んでいる宿泊施設もある新宿区の地域特性を活かし、区独自で区内宿泊施設や新宿区医師会などと協議して軽症者の受け入れを検討するべきだと思いますが、区長の見解を伺います。 次に今後のワクチン接種対策について伺います。 新宿区内若年層のワクチン接種状況は9月7日現在、1回目の摂取を終えた人は12才から19才までが5310人で15900人の対象者の33.4%にあたり、20才から29才までは接種済みの人数は21000人で対象者57500人の36.5%となっています。 自治体によっては若年層のワクチン接種を推進するために景品を設けるなどの対策をするところも出てきています。また、若年層の間ではワクチン接種に対する懐疑的な噂がSNSなどで広まり、ワクチン接種が進んでいない要因の一つとも言われています。このようななか若年層の接種を進めていくには何らかの対策が必要と考えます。 ここで伺います。現在の若年層の接種状況とこのような懐疑論が流布していることについての区長の認識をお聞かせください。また、若年層にワクチン接種の重要性を理解してもらうためのコミュニケーションも重要となります。区では「新宿区チャンネル」を使って情報発信をしていますがその効果と今後の取り組みについてお聞かせください。さらには、若年層のワクチン接種を推進するため考えていることがあればお聞かせください。 次に区民への周知について伺います。 9月6日より、国から提供されたモデルナワクチンを利用して行う職域接種が始まりました。しかし、区民への周知が行き届いていないため「本来の基本計画枠を用いた接種である」と誤って理解している区民が多く、私のもとにもいまだに接種の予約が出来ていない方から「自分は予約も出来ないのに飲食店従業員を優先するのはなぜなのか」と問い合わせと怒りの電話が多数ありました。説明すると納得していただきましたが、区民にとって関心が大きいワクチンに関する情報については、区の現状を素早くそして、正確に周知することが重要であり、区民のワクチン予約の際の余計なストレスや不安を取り除くことになると感じました。 これまでも広報新宿臨時号を8回、うちワクチン臨時号を2回発行し区民への情報提供をしていただいておりますが、より多くの区民にそしてスピード感を持ってワクチン接種などの情報を周知するためにはホームページやSNSの有効活用などが必要です。今後の区民への周知についてどのように行っていくおつもりなのかお答えください。 次に今後のワクチン接種について伺います。 国や東京都から新宿区に対して、ワクチン供給の「基本計画枠」と「調整枠」での供給量が明確に示されておらず、区としての計画が思うように建てられないことは承知しています。現時点で今後のワクチン接種についてはどのようなスケジュールになると見通しているのか区長の見解をお聞きします。 最後にコロナ禍における区政運営について伺います。 先に申し上げた通りコロナ禍において区民が安心して生活していくためには「感染拡大の防止」と「生活基盤の安定」を同時に進めていく必要があると考えます。この点について今後の区政運営の中で区長はどのような思いで進めていかれるのか最後に伺います。   「子どもを取りまく新型コロナウイルス感染状況について」 新型コロナウイルスが感染力の強いデルタ株へと置き換わる中、感染しにくいとされてきた子どもにも感染が広がっています。学校、幼稚園、保育施設などでの感染が報告され、子どもから親へ感染するケースも確認されており、専門家から自治体に対して対策強化が訴えられています。 厚生労働省の調べによると、全国の10歳未満の新規感染者は8月から9月にかけて、毎週過去最多を更新している状況であり、春の第4波で最多となった5月中旬の4倍を超えています。 新宿区においては、8月の1か月間で10歳未満の感染者は3.2%、10代の感染者は5.9%となっており、6、7月に比べその割合が増加してきています。 また、先日開かれた東京都の新型コロナウイルスモニタリング会議では、10歳未満と10代の新規感染者の全体に占める割合が連続で増加していることが専門家から報告されました。都内全体の感染者数もピークアウトに時間がかかる中、子どもの感染者増が顕著になっており、大曲貴夫・国際感染症センター長は、「社会全体で子どもを守る意識の啓発が必要。10歳未満、若年層を含めたあらゆる世代が感染リスクを有しているという意識を都民1人1人がより一層強く持つよう啓発する必要がある。」と呼び掛けています。 日本小児科医師会からも、「子ども同士の感染がデルタ株によって起こりうるようになり、熱を出す子や肺炎を起こす子が増えているとの報告がある」として、夏休み明けに学校や保育施設で爆発的なクラスターが発生するのではないかと警鐘を鳴らしています。 そこでお伺いします。区内の保育施設や幼稚園、小中学校において、春の感染拡大時とは比べものにならない感染状況の中、更なる対策強化が求められています。これまでは陽性者が確認された施設では主に現場の職員や関係者が消毒作業にあたっていましたが、作業の安全性や職員の負担を考えた場合、消毒作業を、専門業者に委託するなどの感染防止策の強化が必要ではないでしょうか。また、これまでより多くのアクリル板やビニールシートを配備するなどデルタ株に対応した対策の強化も必要になってくると思いますが、区長及び教育委員会の対策強化についてのご見解をそれぞれお聞かせください。 続きまして、学校での感染防止対策についてお伺いします。 ある自治体では、1学期の比ではない感染状況に危機感を持ち、1日あたりの登校学級数を半分にした上で、1学級を2教室に分けて授業を行う分散登校や教室と家庭をテレビ会議システムでつないで双方向のオンライン授業で対応する学校などもあり、それぞれ苦しい中ですが感染防止のために知恵を絞っているようです。私たちのもとにも、受験を控える小学校6年生や中学校3年生の保護者の方を中心に、学校の感染防止のあり方を問う声やオンライン授業などを求める声が寄せられています。また、給食時での黙食のみの対策に心配の声もあがっています。「以前同様の感染防止策では防ぎきれぬ」と専門家が警鐘を鳴らし、明らかに危険度のフェーズが上がった状況で、集団でかつ密が作られやすい学校において、授業の形態を工夫することなどが対策として考えられますが、教育委員会としてどのような対策を講じるおつもりか、ご見解をお聞かせください。併せて食育である給食を子どもたちが安全で楽しく食べることが出来るよう空き教室を利用するなどの対策も考えられますがご見解をお聞かせください。 次に、パラリンピック学校連携観戦について、お伺いします。 新宿区では、小学校は9月1日~3日の中で1日、中学校は9月5日に、小学校は4~6年生、中学校では全学年を参加対象として、オリンピックスタジアムにてパラリンピック観戦が実施されました。私どもの会派は子どもたちのパラリンピック観戦は「新型コロナウイルス感染のリスクがあること」や「プログラム参加が同意書をとった希望者であること」「保護者などの意見を十分配慮していないこと」は問題であるとして8月27日に教育委員会に対して観戦の中止を申し入れました。 このプログラムでのコロナ感染は認められなかったとのことですが、問題は感染の有無ではなく、子どもの命や健康、生活に関わる行事が十分な議論がなく実施されたことにあります。プログラム実施にあたっては8月23日の東京都からの通知を受け、教育委員会として参加を決定したということですが、PTAや教職員など現場への相談もなく、この決定がなされたと伺っています。 ここで伺います。教育委員会のみで実施決定がなされた経緯が適正であったとお考えか、また感染拡大が広がる中、子どもたちの安全確保が可能と判断した根拠をお聞かせください。 併せて、他の学校行事などを中止、延期とする中、パラリンピック学校連携観戦を特別に実施した理由など、ご見解をお答えください。さらには今後の学校行事の実施についてはどのような考えのもと実行し、中止の判断はどのような基準で行うのかお答えください。 最後に、このプログラム実施や教育委員会の判断について、区長としてどのような感想をお持ちか、お伺いします。   「介護職員不足について」 厚生労働省は、全国の65歳以上の高齢者数がほぼピークになる2040年度に介護職員が約280万人必要となり、現状と比べると約69万人が不足するとの推計を公表しました。特に都市部の職員不足が著しく、不足数が最も多いのが東京都で約8万人とされています。 コロナ禍により、一層過酷な状況となったことで辞めていく職員も多く、あてにしていた外国人介護人材受け入れ事業も思うようにままならず、高齢者介護施設を運営する事業者からは「大げさではなく、介護の現場は存亡の危機だ。」と悲鳴があがっています。 東京商工リサーチの調べによれば、コロナ禍中である2020年の老人福祉・介護事業の倒産は118件と過去最多となっており、深刻な人材不足がその理由とされています。 また、介護は人命に関わる仕事であり、精神的な負担も大きいのに、社会的評価が低いことが担い手不足の根本的な原因と言われています。当然のこと担い手がいなくなれば、施設であれ、在宅であれ、どのような介護サービスも絵に描いた餅であり、「保険あってもサービスなし」といった状況となってしまします。 介護職員は現在も人手が足りない状況の中、今後さらにコロナ離職など問題が深刻化するとの見通しが示され、職員の待遇改善などの抜本的な見直しが求められると共に、各自治体でも人材確保の工夫が必要とされています。 そこで伺います。 まず、全国的に人材不足が深刻化するなか新宿区においては介護職員の離職や職員不足はどのような状況なのかお聞きします。 次に「介護従事職員宿舎借り上げ支援事業」と「介護福祉士資格取得等費用助成事業」について伺います。 この事業は新型コロナウイルス感染拡大前からの平成30年度より行っている職員確保施策ですがこれまでの実績と利用要件の見直しなど今後の運用についてお聞かせください。また、資格取得を後押しする「介護福祉士資格取得等費用助成事業」の実績についてもお答えください。 区では「介護従事職員宿舎借り上げ支援事業」や「介護福祉士資格取得等費用助成事業」などで介護人材の確保や育成に取り組んできましたが、更なる手立てを講じなければ、他自治体との人材確保レースで後れをとることにもなりかねません。介護人材確保の課題解決に向け、復職・再就職支援などの更なる対策を講じる必要があると思いますが、今後の取り組みについて区長のお考えをお聞かせください。  

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