自宅を担保にお金を借り、死後に自宅を処分して返済する金融商品「リバースモーゲージ」に高齢者の関心が高まっている。
「リバースモーゲージ」とは、高齢者が所有する自宅など不動産を担保に、銀行や信金が生活資金など融資する仕組み。
返済は、高齢者の死後に相続人がその不動産を売却して代金を充てる。
預金などで返済できれば不動産は売却されず、借りられる金額は、不動産の評価額をもとに決まる。
仕組みを学ぶセミナーも盛況で、契約者が前年比で4割ほど増えている。
融資の限度額が決まれば、枠内ならいつでも自由に借りることができるので、有料老人ホームの入居資金や旅行費用、住宅リフォームなどに使用される。
リバースモーゲージが注目される背景には、多くの高齢者が生活に不安を感じているからで、年金の水準低下や子どもに頼れないことが大きな要因とのこと。
不動産に一定の価値がなければ十分な融資が受けられないなど課題はあるが、老後を豊かに過ごしたいという高齢者のニーズに応える取り組みとして有意義だ。
複合的に空き家対策にも効果があるのではと検証も進んでいると聞いている。今後の動向に注視していきたい。