川崎市の中学1年生殺害に関連するニュースが連日流れている。
少年法の改正や少年犯罪の実名報道については今回は触れず、子どもの異変への察知や早期の対応について考えた。
「いじめ防止対策推進法」が施行されて1年以上が経過をしている。
早期発見、早期把握などに各自治体では力を入れており、効果が示された例もいくつか報告がされている。
効果が表れている自治体では総じて、専門チームを置き、対応に当たっている。
大分県では、いじめがこじれて、学校だけでは解決が難しくなったケースなどに、児童相談所などの所長などを経験した方々で構成された「いじめ解決支援チーム」を学校に派遣する。
支援チームは、生徒や保護者の相談を受けたり、学校にアドバイスをすることで解決に導く。
「加害者の生徒がいじめる背景を明らかにして予防しなければ、いじめは繰り返される」
「現場で疲れている先生の話を聞くだけでも効果はある」
など、違った観点からの対応で多角的な解決を図る。
また、いくつかの自治体では、担任を持たない「いじめ対策担当教員」を設置している。
多忙な現場と切り離した専門教員を置いたことで、
「子どもたちの日々の行動を余裕を持って見ることができるようになったことで、いじめを早期に発見・把握することができた」
とのこと。
また、効果の出ている自治体では、軒並みいじめの把握件数が増えているのだが、これは小さないじめでも見つける対策が進んだ証であり、「疑い」のレベルで発見できれば、大事に至ることはほぼ無いと報告された。
最近では、携帯のLINEなどを通じてのいじめなど、複雑化し、現場での対応や担任のみでの解決が難しくなっている。
こうした取り組みを図っていくことで、いじめを減らし、少年犯罪の防止ににつなげていきたい。