少子化対策でフランスは大きな成果を上げている。
フランスは、手厚い育児手当で合計出生率(女性が一生に産む子ども数の合計)を、大幅に引き上げた。
保育所は生後2か月から預かる。
プロに任せることで、言葉の覚えも早く、集団生活にもなじむと割り切った考えだ。
公立保育園は朝7時半から午後7時まで開いており、政府公認の保育派遣制度もあるなど、託児環境が充実している。
3歳からは全員、無料の就学前学校に入ることができる。
公的支援の充実で、育児は母親がやるものという概念が薄まる中、離婚増加の影響もあり、女性の経済的自立が必要との意識が広がっている。
また、政府は男女格差の解消にも力を注ぐ。
父親の育児参加促進と男女賃金・待遇の平等化を進めていて、昨年では男女の待遇格差で是正努力を示さない企業に、罰金が科されたり、改善勧告が出された。
少子化解消には、男女の仕事と育児で共に責任を負う社会づくりが不可欠だ。
なかなか日本にはなじまない部分もあるが、改善へのヒントとしてしっかり受けとめ、参考にしていきたい。