夢のエコ素材「ナノセルロース」が実用化に向けて動き出した。
「ナノセルロース」は、木材の繊維を化学処理し、加工した素材で、鉄と比べて重さは5分の1なのに、強度は約5倍。
機械や自動車などの部品から、建材や人工血管まで活用の幅は広く、次世代の素材と期待されている。
また、ナノセルロースは、間伐材や稲わらなど、使い道があまりなかったものを有効活用できるのが大きな利点で、森林が多く、稲作が盛んな日本にとってはうってつけの素材だ。
更には、植物原料のため、環境にやさしい。ハードルとなっていた価格も、用途や使途が広がれば、大量生産ができるようになり、キロ500円と現在の10分の1までは下げられるとの見込み。
世界的にも開発競争が激しくなっているようだが、官民協力して何としても勝ち抜いてほしい。
とかく、石油に振り回される日本だけに、ポスト炭素繊維で主導権を握ることができれば、この国の大きな力になることは間違いない。