本日は、10時から本会議が開かれました。
午前は、私たちの会派を代表して、山口さんが、
「マイナンバーカードと健康保険証について」
「福祉避難所などについて」
「多文化共生について」
区長に質しました。
午後は、私も一般質問に登壇し、「保育の質の確保について」質問しました。(以下、全文掲載)
不適切保育を無くすためには、保育環境の改善が必要です。
保育環境を整えるためにも保育士不足の解消は喫緊の課題であり、その課題解決には処遇改善や配置基準の見直しが必要です。
区の考えや他区の改善策などを紹介しながら提案を行いました。
質問終了後は、先議案件の採決と議案の各委員会への付託がなされ、17時を過ぎたところで本会議は閉じられました。
明日からは、委員会での議案審査となります。
引き続き、引き締めて臨みたいと思います。
「保育の質の確保について」
昨年発生した静岡県の保育士による暴行事件などを受け、子ども家庭庁が「不適切な保育」についての実態調査を行い、その結果を公表しました。
調査は、きつい声かけや園児を叩いたりするなど、不適切保育と呼ばれる行為について、「罰を与える」、「脅迫的な言葉がけ」など5つの類型に定義されて、全国の市町村で実施されました。その結果、昨年4月~12月の間「不適切な保育が疑われる」として、事実確認をしたのが1492件で、うち914件が「不適切保育」と認められ、この中の90件が「虐待」と認定されたとのこと。
また、この調査によって施設による問題の捉え方の違いや自治体や地域ごとに取り組みの差があることが浮き彫りになりました。不適切保育に関する相談窓口などがある自治体は43%、不適切保育に関する報告の基準や手続きを保育所などに周知している自治体は29%との結果でした。
また、「介護・保育ユニオン」が保育現場で働く人に虐待を見聞きした経験の有無や、その後の対応などについてとったアンケートでは、保育園で虐待や不適切保育が疑われる行為を見たり聞いたりしたことがあると答えた人が9割に上り、自身が虐待や不適切保育を「しそうになった」と答えた人も4割いたとのこと。不適切な行為をしてしまう理由について、「職員が『しつけ』として必要と思っている」、「人員が足りず丁寧な保育を行う余裕がない」、「園内で改善のための対策が取られていない」などが並び、「虐待をしたい保育士なんていない。保育現場は限界にきている。」との回答もあったようです。
不適切保育の再発防止を実効的に進めるためには、共通の認識と実態把握の仕組みを整える必要があり、国は新たなガイドラインを策定しました。今後は保育士による虐待があった場合に通報義務を課す法改正なども検討しているようです。
そこでお伺いしますが、区は「不適切な保育」の定義をどのように捉えており、実態把握にどのように努めているのか、また不適切保育が認められた場合はどのように対応するのか、お聞かせください。
また、国は不適切保育の再発防止には、「自治体による巡回支援の強化」や「対応窓口の設置」が重要だと強調していますが、それを受けて、区ではどのような対応をお考えか、お伺いします。
そして、こうした問題の抜本的な改善には、保育現場での人手不足、すなわち保育士不足の解決が喫緊の課題であることは言うまでもありません。
改善点の一つとして挙げられる保育士の配置基準についてでは、1~2歳児は半世紀以上、4~5歳児は基準が制定された1948年から一度も変わっておらず、先進国の中でもとりわけ低く、見直しの必要性が叫ばれています。区としては、保育士の配置基準見直しについて、どのようなご見解をお持ちか、お聞かせください。
また、2つめの改善点である保育士の待遇改善についてでも新宿区は更なる取り組みが必要と考えます。お隣の千代田区などでは、国・都の制度に上乗せして区独自で常勤保育従事職員に対して1人月額3万円を補助しており、杉並区でも区内で使える商品券5万円分を区内の私立保育園に勤務する保育士に配布し、募集に力を入れています。こうした区独自の保育士への支援について、区はどのようにお考えか、お伺いします。