本日は、10時から本会議が開かれ、代表質問が行なわれました。
私たちの会派を代表して、久保さんが登壇です。
「令和4年度予算について」
「新型コロナウイルスについて」
「環境改善における諸課題について」
区長や教育委員会に質しました。(本文は以下掲載)
ちなみに、私が提供したのは「環境改善における諸課題について」です。
本会議散会後、議会運営委員会が開かれ、追加議案と全員協議会などの日程が確認されました。
議運後、全員協議会が開かれました。
追加で、国民健康保険料の改定やヒトパピローマウイルス感染症の予防接種対象者の拡充などに対応するための補正予算案(3月補正)が出されました。
全員協議会後、議会運営委員会が再開し、議案の取り扱いが確認され、散会。
本会議後、少々バタバタしましたが、18時を前に本日の議事は無事に全て終了です。
=代表質問(全文)=
「令和4年度予算について」
令和4年度予算は昨年9月に副区長名で出された「新型コロナウイルス感染症が及ぼす社会経済情勢の動向に柔軟に対応し、感染症収束後も視野に入れ、安全で安心な区民生活を支えるとともに第二次実行計画の着実な推進を目指す予算」という依命通達のもと作成され、今定例会に上程されました。
新型コロナウイルスの感染拡大が始まってからコロナ禍での生活が2年以上もの間続いています。そのようななか働く者にとってはコロナウイルス感染の恐れ以外にも、収入の低下による生活苦や経済活動の鈍化によるリストラへの不安などを抱きながらの毎日が続いています。また、商店や中小企業も長引く経済活動の低迷から経営難や倒産の不安、何よりも見通しの立たない将来に苦しんでいます。高齢者の方も外出を自粛する生活により、運動不足による健康面が心配され、また、コミュニティーへの参加の機会の減少により孤立化してしまう懸念もあります。子どもたちも学級閉鎖や慣れないリモート授業など本来の学校生活が十分に送れていない状況もありました。このように様々な世代が影響を受けているなか、新宿区政に最優先に求められるのは、言うまでもなく区民の命と暮らしを守ることであり、私どもは今回の予算がその点をしっかり踏まえて作成されたのかを見極めていきたいと考えています。そのことを申し上げ以下質問に入ります。
まず、歳入見通しについて伺います。
昨年同時期に編成された令和3年度予算においては、コロナ禍での厳しい区民生活を想定して歳入予算を見積もったことと思います。年度途中ではありますが令和3年度の歳入見込みはどのように予想しているか。また、4年度予算編成において今年度のような状況が続いていくと考えているのかお聞きします。特に区民生活が大きく反映される特別区税の見通しはどのようになっているのかお聞かせください。
続いて法人住民税の一部国税化とふるさと納税による区への影響について伺います。
国の不合理な税制改革により本来、地方の財源である法人住民税の一部が国税化され9年になり区財政がひっ迫する一因となっています。また、平成20年に始まったふるさと納税も、現状は生まれ育った地域や応援したい地域などに納税するのではなく返礼品目当てで寄付をするという本来の目的から大きく外れたものになってしまっています。新宿区民が「ふるさと納税」を行うと、新宿区の税収が減ることになる仕組みなわけですが、その額は令和元年度には約21億円、令和2年度は約23億円となっており区政運営に大きな影響を与えています。区民に対して「ふるさと納税をしないでください」とは言えないわけですが、現在の不透明な経済状況の中において区民サービスを充実させていくためには、これらのことに新宿区として、もっと積極的に取り組んでいくことが必要です。
そこで伺います。
法人住民税の一部国税化についてはこれまでも何度もお聞きしてきましたが何の進展も見られません。これまでの特別区長会からの働きかけだけでなく国に対して別の方策をとらなければ今年も進展が見られないと思いますが、現状と今後の取り組みについて区長のお考えをお聞かせください。
また、ふるさと納税については令和4年度予算での影響額はどれくらいと見込んでいるのか、さらには、ふるさと納税制度に対する区長の見解と新宿区への影響をどのように捉えているのかお聞きします。
ふるさと納税の本来の理念や意義を区民に正しく伝え、さらにはふるさと納税が新宿区に与える影響について現在の新宿区の財政状況をしっかりと認識してもらい区民とともにこの問題に取り組んでいくことも大切だと思いますが、この点についてお考えをお聞かせください。
次に歳出全般について伺います。
新型コロナウイルスの影響がまだまだ続くと思われるなか、令和4年度予算において主な歳出の増減とその要因についてお聞かせください。特に扶助費については大幅な増加の懸念もありますがご見解をお聞きします。
続いて今後の中長期的な財政負担についてお聞きします。
コロナ禍であっても建築物や道路は老朽化し対応していかなくてはいけません。新宿区はこれまでも中長期修繕計画を立て計画的に進めてきましたが、ここでは区への財政負担が大きいと思われる本庁舎の建て替え・移転についてと中央図書館について伺います。
平成27年に本庁舎の安全性を確保し長寿命化を図るための免振工事が完了し、その際、吉住区長は「今後10年から20年程度は適切な維持管理等を実施しながら、使用可能と判断しております。」と話しておられました。それから6年が経過し、そろそろ本庁舎の建て替えの時期も検討していかなくてはならないタイミングに来ているのではないでしょうか。本庁舎のような大規模で、かつ、区民にとって利便性を求められる建物の場合、少なくても5年以上前からじっくりと検討を始めなくてはならないと思いますが、検討を始める時期とどのように進めていくおつもりか見解を伺います。
また中央図書館については早稲田大学が、西早稲田キャンパスの増築を行うことになり、当面合築等の検討を進めることが難しい状況になったことから、実行計画から早稲田大学との合築に関する内容が削除されました。
一からの検討ということになりますが区の中心となる図書館の将来像についてどのように考えているのか、また、中央図書館建設についての見解をお聞かせください。
最後に区民生活の把握について伺います。
新型コロナウイルスによる様々な影響は日本全国、全世代で出ていますが、新宿区政に求められているのは新宿区民の生活が現在どのような状況であり、何を一番必要とし、何を望んでいるのかをしっかりと把握して施策を展開し、予算編成を行うことです。区民と接する様々なイベントが中止となり、区長トークなども縮小して行われる中、先ほど申し上げた区民の実態や要望を把握するためどのような取り組みをなされ今回の予算編成に生かしたのかお答えください。
「新型コロナウイルスについて」
昨年9月に第5波の感染拡大により東京都に出されていた4回目の緊急事態宣言が終わり、その後、3週間のリバウンド防止期間を経て、一旦、感染拡大は落ち着き日常の生活が戻ったかに思えましたが、1月に入りオミクロン株の感染拡大が急速に広がり、これまでで最大の感染者数を記録する日々が続きました。新宿区においても1月初旬には1週間あたり224人であった感染者数が下旬には3912人となり、それに伴い約6000人の方が自宅療養を余儀なくされるという非常に危険な状態に陥りました。このような急激な感染拡大はまさに区民の命と生活を脅かす事態であり早急で的確な対応が求められます。
はじめに自宅療養者と濃厚接触者など自宅待機中の方の対応について伺います。
自宅療養者が約6000人となればそれに伴い数倍の濃厚接触者が発生することになります。ここまでの感染爆発が起こるまでは陽性者・濃厚接触者ともに療養・待期期間の周知や事態が急変した時の対応、またその連絡先等については、保健所などから本人に連絡を取り説明を行えたと思いますが、第6波の急激な感染拡大時にはそのような対応ができなかったことと思います。このようななか区長はオミクロン株の特徴をどのように認識し陽性者の方の管理や濃厚接触者の追跡はどのように行ってきたのか、また、今後の課題をお聞かせください。
次に自宅療養者医療支援施設について伺います。
区では昨年12月に設置した入院待機施設の活用方法を変更しハイリスク者へ中和抗体治療を行う施設を開設しました。対象者は糖尿病や肥満などのリスク因子を有し、酸素投与を必要としない軽症者で発症から7日以内の新型コロナ陽性者の方ということです。2月15日から運用が開始されましたがここでお聞きします。
施設のベット数は6床とのことですが1日に何名の患者の対応が可能なのか、また、対象者の優先順位はどのように決めているのかお答えください。さらには、これまで何名の方が利用されたのか、そして、今後の運用についてお考えをお聞かせください。
次に情報提供についてお聞きします。
陽性が判明した方にはSMS(ショートメール)により情報サイトへアクセスするためのアドレスを送り対象者に見てもらう方法をとったと思います。しかし、電話番号でのメールのため携帯機器の利用設定によっては迷惑メール扱いとなり捨てられてしまったり、知らない番号からのメールのため届いたことに気づかなかったりと不安のなか自宅療養や自宅待機をしている区民が多くいらっしゃると思われます。
そのうえ、自宅療養期間の短縮やワクチンの3回目接種の考え方など国の示す対応がころころと変わるなか現在、感染してしまった場合の流れがよく分からず混乱している区民もいると思われます。感染時や濃厚接触者該当時の情報提供については、対象者に対してのSMSでのアドレス通知だけでなく、感染していない方も含め多くの区民に「療養機関のルール」や「うちさぽ東京やホテル療養を希望する場合の連絡先」、「オンライン診療の案内」など重要な情報を改めて事前に周知し、自分が感染者や濃厚接触者になった場合落ち着いて行動できるようにする必要があると考えますが区長の所見を伺います。
続いて学校の対応について教育委員会にお聞きします。
今回のオミクロン株はデルタ株とは違い子どもたちの間でも急速に感染拡大が広がりました。学校現場においてもクラスターが発生し、その結果、学級閉鎖や分散登校、オンライン授業などの対応をしてきました。しかし、オンライン授業は対応する教師のスキルも未だ習得途中の状況であり十分とは言えず、タブレットを扱う子どもたちも全員が使いこなせるわけではありません。現在は各学校で必死に取り組んでいることと思います。そのようななか教育委員会はICT支援員を増員する等の対応するとのことですが、スムーズなオンライン授業の環境の確保についてご所見を伺います。また、学校によってICT教育の格差が出ないよう教育委員会としてフォローすべきと考えますが併せてお考えをお聞かせください。さらには、この時期に各学校で実施している新1年生の保護者を対象とする説明会などについても個別対応やオンライン開催などを検討する必要があると思いますがご見解をお聞かせください。
次に保育園の対応について伺います。
厚生労働省は2月8日、新型コロナウイルス感染拡大による保育園休園の増加に対応するため新型コロナウイルスのオミクロン株の特性を踏まえた新たな対策を発表しました。保育園が休園になった子どもを他の園や公民館で預かる「代替保育」を促進するため、自治体に財政支援するとしています。また、保護者が働き続けやすい環境を整えるため、子どもの休園・休校などで保護者が仕事を休んだ際に、給与を補償する助成金の申請手続きを簡略化し、受け取りやすくする方針を示しました。現在の休園時の対応とはどのようになっているのか、また、このことを受けて新宿区では休園時の対応をどのように行っていくおつもりなのかお考えをお聞かせください。
続いてワクチン接種について伺います。
ワクチン接種の時期については2回目接種後8か月経過してからという発表から6か月後に前倒しになったこともあり3月以降には多くの世代の方が3回目接種を行うと思われます。さらに3月8日からは5歳から11歳までのワクチン接種も予定されています。対象者が多くなり予約がなかなか取れない状況も考えられますが、現在の予約状況と今後の接種スケジュールに課題がないのかお考えをお聞かせください。
最後に区民への周知について伺います。
現在、発送されている接種券にはどのワクチンを使用するのか記載されていないとのことですが、交互接種への不安がある方や逆に希望する方への対応はどのように行っているのかお聞きします。併せて混乱を招かないため広報の全戸配布など情報弱者に配慮した区民周知が必要と思われますがお考えをお聞かせください。
「環境改善における諸課題について」
地球上のあらゆる場所で、異常気象や海面上昇などが発生し、各所で大きな被害が出ており、その原因が気候危機であることは世界各国の共通認識となっています。新宿区においても、これまで見られなかったような風水害やヒートアイランドの激化による熱中症の続発など、多くの被害が見受けられ、環境破壊や地球温暖化への対策を講じることが大きな課題となっています。
そうした中、区では2050年CO2排出量実質ゼロに向けて取り組む「ゼロカーボンシティ」を昨年6月に表明し、実現に向けて令和4年度末に策定する第三次環境基本計画(改定版)をまとめる予定となっています。
骨子案では、「2030年度において、区のCO2排出量を2013年度比で46%削減することを目指し、さらに50%の高みに向けて挑戦を続けていく。」と謳われており、削減目標が見直され、国の削減目標である2050年CO2排出量実質ゼロを見据えた取り組みがなされていくものと思います。具体的には「ゼロカーボンシティ実現に向けた地球温暖化対策の推進」と改めて基本目標が立てられ、個別目標として、①再生可能エネルギー等の導入推進、②省エネルギーの徹底・定着の推進、③気候変動適応の推進、と見直しがなされました。
そこで伺います。
まず、個別目標としての①再生可能エネルギー等の導入推進とは、どのような取り組みをお考えか。また、再エネ100%電力への切替えを全公共施設に行なうことや新宿再エネオークションの活用や周知の徹底、EV車、FCV車の導入促進など、具体的な取り組みがあればお聞かせください。
次に、②省エネルギーの徹底・定着の推進について、伺います。ここでは、牛込保健センター等複合施設建て替えに当たってのゼブレディ(ZEB Ready)認証取得のような住宅・公共施設の省エネ性向上化が想定されているものと考えますが、具体的にどのような所に、どのような点で注力し、協力要請や支援をしていくおつもりか、ご見解を伺います。
続いて、③気候変動適応の推進では、気候変動による影響の回避・軽減の取り組み(適応策)とありますが、区では具体的にどのような取り組みをお考えか、お聞かせください。
また、第三次環境基本計画(改定版)の骨子案では、基本目標として、環境学習・環境教育の推進が改めて掲げられ、その中で①多様な主体の連携による環境活動と環境学習の推進、②次代を担う子どもたちへの環境教育の推進、と見直されました。
そこで伺いますが、これまでの環境学習や環境活動の推進とどのような点で見直しや変更が行われるのか、具体的にお聞かせください。
次に、プラスチックごみの収集について伺います。
これまでプラスチックごみの回収、リサイクル活動への支援、啓発には、3億円を超える予算が執行されています。
大阪で行われたG20大阪サミットにおいて、海洋プラスチックごみによる追加的な汚染を2050年までにゼロにすることを目指す「大阪ブルー・オーシャン・ビジョン」が各国首脳の間で共有されてから、世界の各所でプラスチック製品の使用や製造の禁止などがなされ、日本においても使い捨てプラスチックの削減としてレジ袋有料化、マイバッグの利用促進や過剰包装の規制などプラスチック製品に対する意識改革が進んでいるところです。
環境汚染につながるプラスチックごみを減らすとともに、回収やリサイクルを強化するため、「プラスチック資源循環促進法」が昨年6月に成立し、ごみとなるプラスチックを減らすため、プラスチック製品の製造から廃棄、リサイクルに至るまで、それぞれの段階での対策が定められました。まず、製造段階では、国が認定する仕組みを新たに設け、メーカーに対し、環境に配慮した設計の製品をリサイクルしやすい設計で生産することなどが求められます。さらに、小売店などで無料で配られるプラスチック製の使い捨てスプーンやフォークが過剰に提供されないようにするため、国が、事業者が取り組むべきことの基準を策定するとしています。
そして、環境省は本年4月からプラスチック製品の多くが分別収集・リサイクルの対象となることを受け、具体的な収集対象を盛り込んだ手引を公表し、自治体に更なるプラスチックごみ削減への取り組みを促しています。この手引では、文具や食器、おもちゃなどのプラスチック製品も回収することが自治体の努力義務とされており、その数は157種も示されています。その一方、厚さ5ミリ以上のまな板やラケットは除外され、ボールペンは「本体がプラスチック製でインクのない状態か芯を抜いた状態とする」など条件が細かく付くものもあります。
そのうえで収集を担う自治体は、手引を参考に具体的な分別ルールを作成することになりますが、これまでの容器包装プラスチック収集に加え、新たに対象となるプラスチック製品の収集は、予算やマンパワー的にも自治体の大きな負担となります。区としてはどのようなお考えで施策を進めていくつもりなのかお聞かせください。また、取り組みを前進させるにあたっては、分別をまず担うことになる区民には、協力も含めしっかりと理解を得る必要があることは言うまでもありません。区民への周知と協力はどのような見解をお持ちかお聞かせください。