外出先で高齢者が急病で倒れたり、認知症で道に迷ったりした時に、キーホルダーを活用したシステムで対応し、成果があがっているとの話を聞いた。
この取り組みを始めた大田区では、区内に約二万人の利用者がいるとのこと。
まず、希望する高齢者が氏名や住所、かかりつけ医などの情報を地域包括支援センターに登録する。
すると、センターの電話番号と登録番号が記入されたキーホルダーが渡される。
外出先で倒れたり、道に迷っても、キーホルダーを持っていれば、警察や救急隊などの保護した人がセンターに連絡を取り、対処するシステムだ。
このキーホルダーは軽いので、杖や財布などにも付けやすい。
個人情報や個人の尊厳のことを考えると、徘徊する方の服に、連絡先を書くことがためらわれていたケースでも、これならば安心だ。
また、元気なうちからセンターとの関わりを深められることも利点の一つだ。
何度もキーホルダーを失くしてしまう高齢者が、初期の認知症と分かり、早いうちに対応することができた、などの事例もあり、効果は幅広い。
社会で高齢化が加速する中、高齢者が安心して外出できる仕組みを整えていきたい。