日本は、急速に人口減少が進んでいる。
問題の元は、日本の社会的特徴からの慣行や考え方が時代に合致していないからだ。
「夫が働き、家族全員の分まで稼ぎ、妻が家族の世話をする。」
そうした家族像を基に、日本の制度や意識は張り巡らされている。
他の先進国と比べ、支援が薄いのは子育てであり、ことのほか共働きへの対策が、現在の社会状況に追いついていない。
夫の長時間労働も問題だ。
夫が家事や育児に参画できないことのみならず、女性もそれに負けずに働こうとすれば、長時間労働が強いられ、結婚や出産を先送りせざるを得ない状況になるからだ。
また、日本のように、家族での支えあいに頼る国、イタリアやスペインでも少子化が顕著とのこと。
家族への負担は、家族をつくることへのためらいとなり、少子化に拍車をかける。
日本は、多くの現役世代で一人のお年寄りを支える「胴上げ型」から一人で一人を支える「肩車型」へと移行している。
介護による共倒れや出産や仕事を諦めることがないよう万全を尽くしていくしかない。
やるべきことは以前からはっきりしている。
まずは、古くなった制度や意識を変えていくことだ。