予算委員会、質疑始まる!

2017年02月24日

  本日は、インターン生の石井さんが初出勤です。   今期2名を受け入れましたが、やっとの揃い踏みです。   石井さんにもしっかり現場を見て、学んでもらおうと思います。     10時から予算委員会が開かれました。   最初に、予算委員会開会にあたり、区長から予算案の概要について発言があり、次いで総合政策部長から総括説明を受けました。   説明後、総括質疑がスタートです。   トップバッターは、私たち民進党・無所属クラブです。   まず、三雲崇正さんから、区財政やPPP/PFIの取扱いなどについて、質問がありました。   私からは、待機児童対策について、働き方改革について、災害時の障がい者の避難について、質しました。   働き方改革は、インターン生の多田羅さん作です。(全文は以下)   80分、しっかり質問しましたが、用意していた半分も消化できず、3月1日からの、款項目別の質問にまわされることになります。   まずは一山越えて、ホッとしています。     ○待機児童対策について 厚生労働省は、1月に認可保育所に入れず、やむをえず育児休業を延長した保護者の子どもについて、新たに待機児童として扱う考えを有識者検討会に示しました。これまで、その判断は自治体に委ねられ、「隠れ待機児童」となっていることへの対応とのこと。厚生労働省の調べでは、保護者が育休中の場合、「保育の必要性がない」として、待機児童に含めないところもあり、保護者からは「実態を反映していない」との批判が出ていました。新たに待機児童に数える際には、保育所が見つかれば復職する意思があることを条件とすることになります。こうした定義に照らすと区は何名の待機児童をかかえることになるのか、お聞かせ下さい。 新定義では、どこまで待機児童とするか、今後は国の動向をにらみながらということになりますが、その数字から増えることはあっても減ることはないものと考えます。この度、409名に不承諾通知(1次募集で入れなかった)が送られました。そこから、辞退や2次募集で抜けたとしても、相当数が待機児童となってしまいます。今予算では、681名分の受け入れ枠拡充を見込んでいますが、算出した保育需要数に、待機児童数と新定義で隠れ待機児童が改めて出てくることにより、受け入れを求める数が予想を超えてくることにならないでしょうか。すると、この時点で待機児童の解消は難しいということではないのでしょうか、お聞かせ下さい。 待機児童解消のため、世田谷区では、駅前で子どもを預かり、駅から離れた保育所に送り迎えする事業を始めます。これは、送迎自体は松戸市や町田市などで始められた取り組みですが、世田谷区では、0~2歳児は動かせないので、駅前の園にて預かり、3~5歳児をバスにて離れた園に送るという仕組みです。「駅周辺の保育所がいっぱいで入りきれない。一方でちょっと離れたところ、不便なところの保育所は比較的空きがあるので、だったら駅前あたりで子供を託すような場所を作って、そのステーションからちょっと離れた、比較的空きのある保育所に子供を送迎すれば、需要と供給のミスマッチの分が少しでも緩和できるのではないか、待機児童の解消につながるのではないか」というところから考えられたサービスです。保護者は駅から離れた保育所まで送り迎えする必要がなくなり、保育所は空き定員を解消できる利点があります。区は「送迎保育ステーション」の構想をどのように受け止め、参考になるかなどお考えをお聞かせ下さい。 需要と供給のミスマッチを埋めるという点で、区では4、5歳児クラスで定員に満たない場合、この空きスペースを利用して待機児童を受け入れる「定期利用保育」が始まります。毎月ごとの利用調整や0歳児クラスは生後6か月から等の制約があり、緊急避難的意味合いが強いものですが、待機児童となってしまい八方ふさがりになるよりはマシと考えるべきなのでしょう。ボクシングに例えるとクリンチのようなものでしょうが、間違いなく助かる親御さんはいる訳ですので評価いたします。ちなみに確認のためお伺いしますが、0歳児クラスは生後6か月からというのには、どのような理由からなのか、お聞かせ下さい。 保育施設の設置には、多くのハードルが存在します。場所の確保は大きなネックと言えます。目黒区では、庁舎の駐車場や小学校の空き教室、杉並区では自転車置き場や廃止予定の区施設など、どこの区でも知恵や工夫をしているとのこと。世田谷区では、保育施設の用地を探す不動産調査専門の非常勤職員を置いています。調査員は、これはと思う物件や空き地、動きの見えない建物などを見つけて、保育施設の運営業者に紹介する仕組みとのこと。こうした調査員の働きから、この3年間で約470件の相談を受付、8件が開園、25件が事業決定にこぎ着けたといいます。 こうした調査員は、保育施設に限った話ではなく、高齢者介護施設用地の捜索としても良いはずです。物件の立地や周りの環境、同様施設の過密度やニーズ状況によっては、「保育施設ではなく、高齢者介護施設の方が適切」というものもあるでしょう。もちろん、その逆もしかりです。そうした業態の枠や壁を超えた特務的な調査員の設置(そうした業務につく者へ、複合的な任務を担当できるようにすること)が必要なのではないでしょうか。 都は、都内の保育所不足に対応するため、建築基準法に基づく「検査済証」がない建物でも、区がそれに代わる書類を発行すれば整備を認めると通知しました。これまでは、建物を認可園に使うには検査済証が原則必要とされ、建築完了時に申請があり、耐震などの基準を満たしたものに自治体や民間検査機関が検査済証を発行してきました。好立地な物件ほど、申請から発行までの時間を惜しんで検査済証をとらない傾向があり、そうしたことの改善から都は昨年12月に内部の要綱を改正し、区が代わりに書類を新たに発行すれば保育所整備を認めると明文化した訳です。既存の建物を保育施設に使えるか所有者や不動産業者からどの程度の相談があり、そのうち検査済証がなく、門前払いしたケースはいくつぐらいあったのでしょうか。今後、制度が緩和されたことにより、これまで整備を諦めた建物が再検討にいたるのか、またその効果はいかほどか、お聞かせ下さい。 都が行なう待機児童対策では、2017年度から保育施設として使われる借地を対象に固定資産税を全額免除する方針とのこと。これまで、保育施設の用地については固定資産税を非課税にしたり、減免する措置があったのですが、対象は施設運営者が土地を所有する場合だけに限られていました。これを借地でも全額免除にすることで、土地所有者の保育施設利用に目を向けてもらうことが狙いです。こうした動きがあることなど、区でも積極的に周知していく必要があると思うのですがいかがでしょうか。特に、空き家化している土地など、「更地にすると税金だけがかかるから」と塩漬けにされているケースもあるので、こうした土地を動かすチャンスなのではないでしょうか。本会議で、「マッチング事業をこれにあてることはない」との答弁でしたが、情報提供などの連携すらも不可能なのでしょうか、お考えをお聞かせ下さい。 以前、私たちの会派の代表質問でもさせて頂きましたが、保育士を呼び込むために処遇改善の必要性についてお聞きします。保育を要する児童を抱える保育士さんが区内の保育施設へ勤めてもらえる場合の加点や保育従事職員宿舎借上げ支援拡充など、取り組みが前進していることが実感できますし、評価もいたします。しかし、まだまだ「ハコはできても人がいない」ということにならないか、不安は残ります。なぜなら、23区で保育士が余っている所などどこにもなく、それぞれが保育士確保でしのぎを削る争奪戦になっているからです。練馬区では、0歳児保育を予定していた保育施設で保育士が確保できず、受け入れを断念せざるをえなくなり、ギリギリでの判断となったので、この園を当てにしていた分の対応がてんやわんやになったとの新聞記事も目にしました。足立区などでは、区内で働く常勤保育士を対象に、年10万円を上限に最長3年、奨学金の半額を補助するとのこと。また、長く現場を離れ、復帰に不安を抱く元保育士らのために、5万円を上限にピアノレッスンや専門書購入などの費用の半分も補助します。杉並区では、新規の保育士には準備費用として、5万円の商品券を配る方針とのこと。更に保育士を呼び込む取り組みや潜在保育士の掘り起こしについて、区はどのような方策が考えられるか、お伺いします。 東京都内の公立保育園で非正規として働く職員の割合が4割を超えることが、明星大(めいせい)の垣内教授らの調査で分かりました。新宿区の割合はいかほどになるのか。 その数字から考えても、実際のところ多くの公立保育園でその運営を支えているのは、正規保育士だけでなく、有資格者の非正規保育士や無資格も含む保育補助員の存在も大きいと言わざるを得ません。非正規職員といえども、怪我なく遊べるように子どもを見守り、おむつ交換やトイレ介助、食事の介助や片付け、事務作業など、業務は多岐に渡ります。しかし、先ほどの調査結果では、非正規保育士の年収は200万円未満が8割に達し、うち100万円未満も4割超に上るとのこと。これまで、待遇格差に我慢を強いられてきた、こうした部分の底上げもしていかなければ、保育施設運営は立ちいかなくなると思うですがいかがでしょうか。お考えをお伺いします。   ○働き方改革について 現在、大きな問題となっている長時間労働をなくすため、様々な対策が検討されています。36(サブロク)協定による労働者の残業時間の上限を「年720時間(月平均60時間)」とすることを、経営側が受け入れ、残業時間の上限となる具体的な時間に対する労使の足並みをそろえようという動きが出ています。そもそもどうして長時間労働はなくならないのでしょうか。2014年に「過労死等防止対策推進法」が制定されたのを受けた厚生労働省の委託調査によると、残業が必要な理由として、労働者側は、「人員が足りない(仕事量が多い)」が41.3%と最も多く、「予定外の仕事が突発的に発生する」「仕事の繁閑の差が大きい」が続きました。企業に対する調査でも、「業務量が多い」「人員が不足している」「仕事の繁閑の差が大きい」という同様の回答が多くありました。このことからすると行政がいくら度を超えた残業に対する取り締まりを強化しても、物理的な解決が図れず、問題解決にいたらないものと思われます。この現状の改善のためにどのような指導や啓発が有効と考えられるか、お考えをお聞かせ下さい。 日本の人口が減少しつつある中、企業でも慢性的な人手不足に陥る傾向にあります。去年の労働政策研究・研修機構の「人材不足の現状等に関する調査」によると、企業の人員不足が改善しない要因のひとつとして、「応募はあっても、応募者が自社の求める素質に満たない」と答えた企業が約4割でした。これは、企業が労働者の「専門性」や「意欲」を重視する一方で、労働者は「賃金水準」や「労働時間」といった処遇を重視しているという「応募段階のミスマッチ」が原因だと思われます。そこで、「応募段階のミスマッチ」を解消するために、企業側は労働者の求める賃金水準、労働時間、処遇などの労働条件の把握・改善が必要とされ、労働者側は企業が求める資質や専門性の獲得のため、就業支援や教育訓練の充実が必要だと考えますが、いかがでしょうか。そうしたお互いのニーズをすり合わせ、間を取り持つのが行政の役割の一つと思いますが、こうした取り組みで強化するものがあればお聞かせ下さい。 現在行われている労働時間の調査についてお伺いします。労働者の労働時間の把握のため、企業に労働者の労働時間を記した報告書を提出させているようですが、その調査方法では社員に圧力をかけて、実際よりも少ない労働時間を報告させる企業が続出することも考えられます。そうした操作が行われぬように、インターネットを通した労働時間の調査など、より透明度の高い調査が必要だと思うのですが、いかがでしょうか。ご所見をお伺いします。 現在、非正社員として働いている人の中で、育児や介護と両立させるためなどの理由で正社員になることを諦める人も一定数存在します。彼らのように、意に反して非正社員として働いている人たちに対し、教育や訓練の機会を充実させたり、仕事と育児や介護の両立を図る政策を充実させ、正社員になることを後押しすることが大切だと思われます。これらを実現させるために、区ではどのような取り組みがなされているのでしょうか?お聞かせください。 非正社員は正社員と比較して、給与が少ない、雇用が不安定、能力開発の機会が乏しくキャリア形成の仕組みが整備されていないといった要素が色濃く反映されています。特に給与面ではパートタイム労働の賃金水準はフルタイム労働の約6割と、これはドイツの8割、フランスの9割と比べて著しく低い数字だということがわかります。非正社員の処遇改善を目指した法改正や政策の施行が進む中、同一労働同一賃金をどのように捉え、どのような啓発や指導が適切であるか、お考えをお聞かせ下さい。   ○災害時の障がい者避難について 災害時を想定し、障がい者の1次避難の体制確認と地域との連携体制の確立など、事前に行なうことが必要だと考えます。ちなみに、これまでこうした防災訓練や避難訓練はなされたことがあるのでしょうか。 危機管理部門、障がい者福祉部門では、どちらが旗をふるかということになるのでしょうが担当するとしたら、どちらになるのか。(どちらからか提案したり、実施呼びかけをしたということがあれば)お聞かせ下さい。 少なからず、障がい者福祉施設とその施設のある地域では、防災訓練や避難訓練を、共に行なうべきだと考えますがいかがでしょう。そのような訓練を行えば、不足をあぶりだし、事前に対策することができ、未然の備えにつながることは言うまでもありません。体制の確認や構築にも大きな意味を持つものと考えますがいかがでしょうか。 福祉避難所の収容可能人数と要配慮者数が見合っていないが、有事の際は大混乱になるのではないでしょうか。溢れそうになったら追い返すようなことが起きるのではないか、お考えをお聞きします。    

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